地球の動物たち  アオアシカツオドリ




ガラパゴス諸島に生息する海鳥で1番人気なのがアオアシカツオドリです。絵はがきを飾る象徴的な鳥として有名です。


ずんぐりした身体に、ペンキを塗ったようなブルーの足。
その秘密は餌に含まれるカロテノイド色素によります。カロテノイド色素は、餌の魚に存在し、それを食べることで色素が足に蓄えられるんだそうです。 


オスが繁殖期に見せるディスプレー(繁殖行動)は、ダンスを踊っているように楽しげです。
好みのメスを見つけると岩の上にピョンと飛び乗り、ブルーの長靴を履いたような足を片方ずつ持ち上げて、リズミカルにダンスを始めます。
メスがのってくると近づき、踊りながら彼女のまわりを回ります。2羽の息が合ったところで、同時にクチバシを天に向け、羽をそらしながらピーッと鋭く鳴きます。


求愛行動は鳥からも学べるところがあるなと思います。


恋が実ると、地面に石を敷き詰める巣作りが始まります。石をくわえて左右に身体を振りながら運ぶオスと、その石を並べて巣にするメス。抱卵は交代で行い、45日ほどで孵化します。


群れで海に出てイワシなどの魚群を見つけると急降下、時速100Kmともいわれる高速で海に飛び込み、魚を捕らえます。
しかし、悲しいことにアオアシカツオドリは絶滅の危機に瀕しています。
その個体数は、1960年の2万羽から、2012年には成鳥約6400羽までに減少しました。その原因として、最も可能性が高いのがイワシの不足です。
イワシが減少した原因は、ガラパゴスイワシを運ぶ「海流の上流にあたるペルー北部での乱獲」が考えられています。
絶滅しないよう、環境保護当局が保護対策に当たっていますが、なんとか絶滅をせずに生き残ってほしいです。